よくある質問

  

初診について

初めての受診には紹介状は必要ですか?

体外受精関係の診療を他院で受けていた方は、紹介状を必ず持参してください。 ※ 保険診療で行った移植の日付、回数が明記されているもの(他院で一般不妊治療のみだった方は無くても可)。

初診時にかかる費用は?

6000円程度です。検査内容によって異なります。

前医で行った検査はもう一度行うのでしょうか?

検査データをご持参いただければ、改めて検査はしません。前回の検査から時間が経っている場合は、再度検査をお勧めすることがあります。

受診までに何か済ませておくことはありますか?

受診までの期間が長い場合には、以下のことを確認することをお勧めします。
  1. 風疹、麻疹(はしか)にかかったことがあるか?
  2. 風疹、麻疹のワクチンを接種したことがあるか?
上記2点がわからない場合には、近くの医療施設で抗体価を調べてください。抗体がないか、低い場合にはワクチンを接種することをお勧めします。ワクチンを接種すると2ヶ月間は避妊する必要があります。

月経周期のどの時期に行けばよいですか?

どの時期にご来院いただいても問題ありません。月経中にはホルモンの状態、排卵期には排卵の様子、黄体期には内膜の様子がわかります。初診は予約制のため、ご希望の時期に来院できないこともありますが、いつの時期でも検査はできますので、ご安心ください。

初診は夫婦2人で行かなければいけませんか?

どちらでも問題ありません。不妊治療は夫婦でよく話し合い、納得した上で受けることが大切です。お仕事の都合なども考慮して、おひとりでご来院いただいても問題ありません。

籍を入れていなくても受診できますか?

事実婚の届け出済みの方:3ヶ月以内に発行された住民票[続柄に妻(未届)・夫(未届) と記載があるもの]をご提出いただければ保険診療を受けられます。 (※体外受精に関する診察は保険適応条件を満たしている場合のみ保険診療となります。)

その他の方:自費診療になります。(※不妊治療にパートナーが同意している方に限ります。)

検査について

不妊症の検査はどのような検査を行うのでしょうか?

AMH(アンチミューラリアンホルモン)・月経中・高温相のホルモン検査・超音波検査・子宮卵管造影検査・精液検査・性交後試験を基本検査として行います。必要があれば、子宮鏡検査や抗精子抗体検査などを行います。

子宮卵管造影検査と通水検査の違いはなんでしょうか?

子宮卵管造影検査は、造影剤を子宮頚部から注入して子宮の形態、卵管の通過性、造影剤の腹腔内の拡散状態をX線で診ます。通水検査は水を子宮頚部から注入して卵管の通過性を超音波検査で確認します。診断の正確性は子宮卵管造影検査の方が高く、得られる情報も子宮卵管造影検査の方が多くなります。当クリニックでは子宮卵管造影検査を行っています。

子宮卵管造影検査で使う造影剤は水溶性ですか脂溶性ですか?

当クリニックでは、油性、水溶性両方の造影剤をご用意しています。

医師の指定した日に行かれなくなりました。どうしたらよいでしょう?

電話でご連絡ください。患者様の状況により対応が異なります。

子宮鏡検査の予約はいつとれますか?

検査について説明を行い、月経終了後に検査をします。月経が始まったら電話予約をしてください。予約がいっぱいの場合には、次の周期になることがあります。ご了承ください。

アンチミューラリアンホルモン (AMH) 検査を希望しますが、いつ検査できますか?

月経周期のいつでも構いません。

子宮内膜症は超音波検査で分かりますか?

子宮内膜症は超音波検査では分かりません。診断は腹腔鏡検査で行います。ただし、チョコレート嚢胞は超音波検査で、かなり小さい物(直径1cm)まで見つけることができます。

治療について

タイミング指導は何回くらい行いますか?

患者さんの今までの経過、年齢や卵巣予備能力にもよります。一般的には35歳未満の方で半年程度、35歳以上の方では3-4周期程度です。不妊の原因となるような子宮筋腫、卵管閉塞などが見つかればその治療を優先します。

人工授精は何回くらい行いますか?

患者さんの経過、年齢や卵巣予備能力によります。35歳未満の方では5-6回、35歳以上の方では3-4回、40歳以上の方では2-3回でステップアップします。

人工授精をこのまま続けた方が良いですか?

自然排卵周期の人工授精による妊娠率はあまり高いものではありません。人工授精では補えないような不妊原因(排卵された卵子のピックアップ障害や卵子の質の問題など)があることが考えられます。したがっていつまでも人工授精を続けることは得策ではありません。

人工授精の妊娠率はどのくらいですか?

自然排卵周期の人工授精では1回当たりの妊娠率は5~20%です。

不妊原因が特にないのに何故妊娠しないのでしょうか?

原因がわからない場合にも、原因はあります。卵子のピックアップ障害、卵子の質、受精障害、胚発育の障害、卵管の機能障害(胚を子宮まで運べない)、子宮内膜側の問題による着床不全などが考えられます。詳しくは医師とご相談ください。

体外受精の妊娠率は、どのくらいですか?

妊娠率は年齢、排卵誘発法により変わります。全国における体外受精胚移植の妊娠率は高齢になるほど低くなる傾向があります。当クリニックの実績 からご確認ください。その他についてはご来院の際にお尋ねください。

初めての体外受精で不安があるのですが、詳しく説明していただけますか?

当クリニックでは、「Step Up教室」を動画で配信しています。「原因不明不妊について」「体外受精について」を説明しています。詳しくはこちらをご確認ください。

体外受精では卵巣刺激は行っていますか?

卵巣の予備能力、年齢、患者さんの希望を考慮して、卵巣刺激方法を決定します。当クリニックでは、調節卵巣刺激【PPOS(黄体ホルモン併用卵巣刺激法、アンタゴニスト法、ショート法、ロング法)】、簡易卵巣刺激【クロミフェン内服、クロミフェン内服と少量の注射を併用】、自然周期を行っています。

重度の男性不妊でも体外受精はできますか?

顕微授精を施行します。無精子症の方で精巣生検が必要な方は、泌尿器科を紹介します。泌尿器科で手術を施行、精子が獲得できたら凍結して保存します。後日採取した精子を移送して、採卵、顕微授精を行います。

採卵後は安静が必要ですか?

局所麻酔の場合は、問題がなければ採卵後すぐに歩けます。静脈麻酔の場合は、朝に採卵を行い、昼頃に退院します。採卵した数が多かった方は、卵巣過剰刺激症候群のリスクがあるため、数日間は安静を保っていただきます。

新鮮胚移植と凍結融解胚移植ではどちらがよいでしょうか?

日本の体外受精による出生数の統計では約7割が凍結融解胚移植、3割が新鮮胚移植による妊娠です。凍結融解胚の方が多い理由は以下の通りです。
  1. 低刺激周期の採卵では子宮内膜が薄くなる場合が多いため。
  2. 調節卵巣刺激周期では卵巣でホルモンが大量に産生されるために、子宮内膜の状態がかえって悪くなるため。

子宮筋腫があったら手術が必要でしょうか?

子宮筋腫により腹痛や過多月経などの症状がある場合、子宮筋腫が不妊や流産の原因となる場合には、手術をお勧めしています。以上に該当しない場合には、妊娠を図ることを優先します。

超音波検査で子宮内膜ポリープがあると言われました、どうしたらよいでしょうか?

超音波検査ではかなり小さな腫瘤まで見つけることができます。子宮鏡検査で診断し、不妊の原因になる場合は手術を行います。手術は子宮内容除去術か子宮鏡下ポリープ切除術です。

子宮内膜症があったら手術が必要でしょうか?

子宮内膜症が不妊や流産の原因になる場合は手術をお勧めしています。チョコレート嚢胞のサイズが5cmを超える場合には手術を考慮します。ただし、チョコレート嚢腫を摘出すると、どうしても卵巣の予備能力が下がってしまうので、患者様各々の経過を考慮して判断します。チョコレート嚢胞はないが、子宮卵管造影検査で卵管が閉塞している場合、卵管の周囲に癒着がありそうである場合など、不妊の原因になる場合には、腹腔鏡手術を行います。上記に該当しない場合は、妊娠を図ることを優先します。

人工授精(子宮内精子注入法)を希望します。いつ受診したらよいですか?

排卵の時期によります。排卵の少し前に受診し、超音波検査で卵胞のサイズを測定し、尿検査でLHサージの有無を調べて、人工授精の日を決定します。通常排卵が月経周期の14日目にある方は、月経周期の11日目か13日目に受診することをお勧めします。受診の翌日が休診日の場合には、一日前倒しにして休診日の2日前にご来院ください。

人工授精(子宮内精子注入法)の前日に性交渉をもってもよいのでしょうか?

問題ありません。ただし、男性によっては、頻繁の射精で精液所見が悪くなってしまう(精子数が減ってしまう)場合があります。以前に上記のような傾向が認められた方は2-3日の禁欲後に人工授精を実施することをお勧めします。

クラミジア感染で薬を内服しましたが、再検査はいつしたらよいでしょうか?夫の検査は必要でしょうか?

子宮頸管の擦過でクラミジアが陽性とわかって治療した場合には、内服後1ヵ月経過したら再検査をします。血液検査でクラミジア抗体が陽性と判明して治療した場合、再検査は行いません。抗体価の推移では、クラミジアが退治できたのか否かは判定できないといわれています。多くは1回の治療で治るようです。当クリニックでは、男性パートナーの検査の結果に関わらず、ご夫婦で治療を行うため、男性パートナーの検査は実施していません。男性パートナーの検査をご希望の方は泌尿器科を受診してください。

不妊治療中に“コレ”はやってもよい?

歯の治療を行ってもよいですか?

問題ありません。高温相の中期以降は、妊娠が成立していると、薬の影響を受けやすい時期です。可能であれば避けるか、歯科医師に妊娠の可能性があることを伝えた上での治療をお勧めします。

コロナワクチン、インフルエンザワクチンを打ってもいいですか?

いつでも問題ありません。

健康診断や人間ドックは受けても大丈夫ですか?

問題ありません。ただし、高温相の時期は妊娠の可能性があるのため、検診の担当医師にその旨を伝えてください。(レントゲンは腹部遮蔽。造影検査は中止になることがあります。)

風邪を引いたのですが、薬を飲んでもいいですか?

月経中から高温相初期までは問題ありません。高温相中期以降に飲む場合は、妊娠の可能性がある旨を内科担当医師に伝えた上で薬を処方してもらうことをお勧めします。

主人が風邪薬を飲んでいるのですが、性交をとってもいいですか?

風邪薬の場合は問題ありません。薬の中には妊娠に影響するものもあるので、常時服用されている薬がある場合は、必ず当クリニックの医師に薬品名をお伝えください。

治療や検査の後に・・・

もうすぐ排卵と言われましたが、基礎体温が全然高温相になりません。どうしたらいいですか?

一度、エコーで確認する必要があります。場合によっては採血を行うことがあります。どうしても来院できない場合には、可能であれば高温相になるまで性交を隔日でお取りください。

人工授精、卵管造影検査のあとに少量の出血があります。腹痛や熱はないのですが大丈夫ですか?

少量の出血は数日続くことがあります。少量の出血であれば様子を見てください。月経2日目程度の出血量、動けないような腹痛や37.5℃以上の発熱がある場合にはご連絡ください。

人工授精の後、気をつけることはありますか?

出血があるうちは、性交や湯船に浸かることを避けましょう。性交は出血が収まれば、人工授精の翌日から可能です。日常生活はいつも通りで構いません。体調が悪くなければ、運動に関して制限はありません。

卵管造影検査の後、気をつけることはありますか?

少量の出血が数日続くことがあります。少量の出血であれば様子を見てください。出血量が増えたり、腹痛や発熱がある場合はご連絡ください。体調が悪くなければ、飲酒・運動に関して制限はありません。

子宮卵管造影あるいは子宮鏡検査の後少量ですが出血が続きます。性交渉を取ってよいでしょうか?受診した方がよいでしょうか?

検査の後は3-4日程出血があるのは問題ありません。出血がある間は感染を起こすことがあるので性交渉は控えた方がよいです。出血が1週間経っても減らない場合や、発熱、腹痛がある場合には感染の可能性がありますので受診してください。

胚移植後の安静は必要でしょうか?

当クリニックで移植後に安静を取った群と取らなかった群で比較したところ、妊娠率に差は認められませんでした。海外では安静を取らない方が妊娠率は高かったという報告もあります。したがって、移植後に安静は取っていません。

胚移植後の生活は?

生活は通常通りで構いません。移植後に病気になり、お薬を飲む必要が出た場合には医師にご相談ください。基本的に移植後の鎮痛剤の使用は控えてください。

処方されたお薬について

胚移植後、妊娠判定日より前に少量の出血がありましたが、処方された薬はどうしたらいいですか?

妊娠初期の少量の出血が起こることも多いです。処方された薬は、必ず妊娠判定日まで続けてください。

卵胞チェックの来院が不可能ですが、排卵誘発剤を内服してもいいですか?

多胎の可能性があるので、排卵誘発剤の服用後は必ず卵胞チェックが必要です。来院が不可能な場合には、内服せず来院できる周期に内服してください。ただし、内服しないと排卵が起こらない方などは医師にご確認ください。

性交がとれませんでしたが、高温相の薬(プロゲステトン・デュファストンなど)は飲むのでしょうか?

性交がとれなかったら、内服しなくて構いません。次周期まで内服せず、薬は保管しておいてください。

黄体ホルモン(プロゲステトン・デュファストンなど)を高温相2日目から飲んでくださいと言われました。いつから飲めばいいかわかりません。

基礎体温が上昇し、2日以上高温が継続したことを確認して飲み始めます。高温相か判断できない場合は、次周期まで内服せず、薬を保管しておいてください。(いつも高温相になるのがわからない方は、診察時に医師にご相談ください。内服開始日を予めお伝えすることも可能です。)

薬を飲み忘れたのですがどうしたらよいでしょう?

飲み忘れた薬によります。一概にはお答えできません。
  1. 抗生物質は気づいた時に内服して、以降指示通りに内服を続けてください。
  2. ホルモン剤については抗生物質と同様ですが、例外もあります。診療時間に電話でお問い合わせください。

妊娠中の方向け

妊娠中のインフルエンザワクチンの接種は可能ですか?

妊娠中の方は、インフルエンザ感染症に感染しやすく、重症化しやすい身体状況にあると考えられるので、積極的なワクチン接種が世界的に推奨されています。インフルエンザワクチンは不活化ワクチンです。重篤な副作用は起こらないと考えられ、一般的に妊娠中のすべての時期において安全であるとされています。 当クリニックではインフルエンザのワクチン接種は受け付けていません。お近くの内科にご相談ください。

妊娠中にワクチン接種は可能ですか?

生ワクチンは原則として接種できません。ワクチンウイルスが胎児へ移行する可能性が危惧されるためです。 【風疹・麻疹混合(MR)、麻疹(はしか)、風疹、おたふく風邪、ポリオ、BCG、水痘など】 不活化ワクチンの接種は、有効性がその危険性を上回ると判断された場合に可能です。 【DPT/PT、日本脳炎、インフルエンザ、A型肝炎、B型肝炎、破傷風トキソイド、ジフテリアトキソイド、狂犬病、コレラ、肺炎球菌、ワイル病秋やみ】

妊娠中のお薬の服用について聞きたいのですが。

「妊娠していると分からずに薬を飲んでしまったけど大丈夫?」「持病で薬を飲んでいるけど、このまま妊娠して赤ちゃんに影響あるかしら?」そんな疑問をお持ちの方へ「妊娠と薬情報センター」という情報機関があります。センターは上記のような質問にお答えする為に、厚生労働省の事業として「国立成育センター」内に設置されました。

精液検査について

精液検査の結果を聞く際は、必ず夫本人が来院しなければいけませんか?

いいえ。奥様にお伝えすることも可能です。検査結果は必ずご夫婦どちらかにご来院いただき、医師から報告します。電話や郵送による結果報告はできません。

精液検査を受ける時期はいつですか?

不妊の原因を調べるという意味で、できるだけ治療の早い時期をおすすめします。3~5日間の禁欲期間の後であれば、いつでも可能です。ただし、タイミングをとる場合、または人工授精を行う場合は、奥様の月経周期の排卵期を避け、高温期~月経中をお勧めします。

検体を持参する時に、何か気をつけることはありますか?

カップはなるべく清潔を保ち、精液は検査容器に直接入れてください。潤滑剤が精子に悪影響を及ぼす可能性があるため、コンドーム等は使用しないでください。採取した検体は冷やしたりカイロで温めたりせず常温で、できるだけ2時間以内にクリニックに提出してください。

その他

月経の始まりの日がわからないのですが。

基礎体温が下がり、出血量が増えたところを一日目としてください。多少の前後は問題ありません。必要時は採血によって月経周期を確認します。

市販の妊娠判定薬で陽性(+)反応がでました。どうしたらいいですか?

タイミングを取った日、または人工授精の日から数えて3週間後以降4週間後以内で〔妊婦診察〕の項目でWEB予約をしてください。

人工授精、体外受精を考えているのですが、どうしたらいいですか?

次回診察の際に、医師にお伝えください。ただし、体外受精の場合にはSTEP UP教室の動画を見ていない場合は治療に進めません。早めに医師にお伝えください。

月経がきたかな?と思ったのですが出血が少量です。深夜から出血しました、いつが月経一日目と考えたらよいでしょうか?

基礎体温で体温が下がった日を第一日目とします。深夜に出血した場合、その朝の基礎体温と前日の基礎体温で総合的に判断します。微妙な場合には月経の始まりをいつにするのかはあまりこだわらなくても問題ありません。